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奈落の向こう側
第21章 ここに連れて来られた日からの記憶
亮「ご主人を愛してるんですね」

弥「もちろんです。
出会って13年になりますが
ずっと一緒でした。これからも
そうして行きたいと思っていましたが・・・。」

泣き崩れた私です。

この時、物凄く寂しくて悲しくて
色んな楽しかった思い出が襲って来ました。

もう、あの時のような純粋な気持ちで
夫を愛し愛されることは無いという事が
悲しみを通り越して恐怖でしかなかったです。

亮君は
「和、来てくれ」
もう一人の若者を呼びました。

彼は優しい笑顔の持ち主です。

この子は和君と言って私より1つ年下でした。

和君は私の左横に座って
私を抱き寄せてくれました。

人間の温かみを感じて
少し気持ちが落ち着きました。
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