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第11章 太陽は静寂に沈む

生理的な涙が溢れると、透はそれを舌で舐めとる。

目が会う度に言葉以上の感情が通う。

透の瞳に映る自分が嬉しくて、透の首に腕を回してぎゅっと抱きつくと、透も同じ様に抱きしめてくれた。

鎖骨を唇で食まれ、なぞっていた舌が膨らみ始めの肌をちゅっと吸い上げた。

「俺のもの」

紅く色付いたそこ。

「全部付けとく？」

うんと頷くと予想外だったのか、透は目を見開いた。

「お前バカでしょ、まあ、俺も大概バカだけど」

おでこを合わせて軽いキス。

そのままベッドに倒れこむとじゃれあっていた手がまた厭らしく動き出す。

笑顔が消えて、また欲情に火を点けて、一ミリの隙間もない程に肌を重ねた。

透が好きだ、どうしようもないくらい。

心も身体も結ばれて、より一層そう思う。

「とーう、…ぅ、き…」

汗がこめかみを伝っていく透にその音は届いたらしく、一瞬止まった透はくしゃっと目を細めた。

ああ、伝わったんだな、伝えてよかったなと素直に思えた。

音にするのが怖かった。

でも透はそんなことは些細な事だと払い除けてしまう。

後何回透に救われるだろう。

透の胸に抱かれて、この上ない幸せを噛み締めていた。