この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Vesica Pisces
第11章 太陽は静寂に沈む
まだ眠っている伽耶をベッドに残し、そっと部屋を出た。

シャワーを浴びて、嘉登が持ってきていたコーヒーサーバーをセットした。

冷蔵庫を覗くと何もない、正確に言うと朝食になりそうなものがない。

財布を手にすると家を後にした。

太陽はすっかり昇りきっていて、朝のざわめきも落ち着いていた。

ブランチになりそうな時間に、昨夜を思い出して口元を緩めてしまった。

完全に不審者だ。

少し遠回りして、穴場だけれど絶品のパンを揃えるパン屋でサンドイッチを幾つか購入する。

見た目の煌びやかなフルーツのデニッシュも買って、いつもよりずっと軽いペダルを漕いだ。

施錠した筈のドアが開いていた。

「伽耶?!」

まさか、とっくに起きていて自分を探して外へ出たのかと、急いで靴を脱いだ。

ドアを開けると、リビングはコーヒーの香りに満たされていて、ソファーには背筋を伸ばした伽耶が座っていた。

「おかえり」

キッチンから、コーヒーポットを持って姿を現したのは猛だった。

「いつ帰ってきたの?」

「さっき、彼女は?」

緊張している伽耶に向けられる視線。

「俺の」

「部屋にいれるくらいだから、特別なのはわかってる、先方に挨拶はしてあるのか?」

猛の言わんとする事がわかって口を噤んだ。
/252ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ