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ふたりの女上司、母も美少女も。
第5章 第五章 最期は淫フェルノ
『十五分後に新垣さんを訪ねて、僕が声を掛けるまで彼女の気を引いてください』
着々と設置が終了して、後はベッドルームのカメラと盗聴器を残すばかりだ。その時、ドアフォンが鳴って新垣さんが対応する。
「井川さんがいらっしゃったわ…」
そう僕に声をかけてドアの方に向かった。

「いらっしゃいませ、部長」
「お疲れさま、ちょっとお話があるの…いいかしら」

井川部長が目配せしながら玄関奥の事務室に新垣さんと消えた。今がチャンスとドン突きのドアを静かに開く。室内灯がないと真っ暗で、ドアを閉め手探りでスイッチを入れる。

「なんだ…これは…」

明るくなった部屋は50坪ほどのフローリングの中央にキングサイズのベッドが置かれ、奥の壁沿いにはX型の真っ赤な磔台とレザーシートの開脚拘束椅子、医療用のガラス棚にはヴァイブレーターなどが並べられていた。
「時間がない…どこか良いところを探さないと…」
呆気に取られている暇などはない。壁沿いでなるべく目立たないACのコンセントを見つけて盗聴器を取り付ける。高精度カメラを棚の最上部に取り付けた。静かに部屋を後にして、階下の二人に声をかけた。
「終わりましたのでテストします!」
部屋の中で利用できるWiFiを使って用意したパソコンの映像を映し出した。ハワイの青い海がスクリーンに広がる。
「ノートパソコンの動画データが映し出されるのね…」
「パスワードを設定しているパソコンからプロジェクターに映像データを飛ばしているんです」
「ありがとう、映し出したい映像データをこのパソコンに入れればいいのね…多分後は大丈夫…何かわからなければ教えて頂戴ね…」
「それじゃ加山君、お暇しましょうか…」
「ハイッ部長…」
井川部長は少しでも早く戻って愛車の中でモニターのチェックをしたいのだろう。
「それでは、来週の金曜日…お待ちしております…」
「ええ…それじゃ来週…」
新垣さんと部長の視線が絡む。
「お疲れ様でした!」
声をかけると視線を僕に移して新垣さんは無言で微笑む。ドアを閉め、部長とエレベーターに乗り込んだ。

「車の受信機って録画機能付いてたわよね!」
ええ…付いてますよ…」
「市長が戻って…何か起こればいいんだけど!」
兎に角、取り引きできるネタが必要なのだろう。車に戻ると受信機のチェックを急かす。
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