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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第3章 早乙女邸で‥



紀永の周到な準備はまだまだ…
本当に、一度やるとなったら完璧に‥紀永の性格だもんね。


深夜になりそうな時間に本社に到着…
残業が殆ど無いクラスター本社は真っ暗、ほら‥優良企業ランキングトップだし、必要以外の残業は無しが紀永の方針。


そんな本社内の正面を抜けて、一気に重役フロアーへ…
此処で一度下りて、もう1階上の会長室専用フロアーに行くエレベーターに向かう。



「美紀、スキャナーに手を付けて…」


「・・・・・うん」


目的は、会長室に行く為の登録、そして遠藤さんがしっかりと、出来上がったばかりの私の社員証を借りて来ていた。



「良いよ・・・」


このスキャニング装置には仕掛けが沢山あって、パスワードの入力次第で、此処から会長室フロアーの照明から監視カメラなども操作出来るようになってる。


要するにセキュリティーに引っ掛からなく、会長室に入る事が出来る、紀永らしい仕掛け。


そのままエレベーターに乗って最上階、会長室フロアー…
一通りの説明をして貰ってから会長室。



「うわ-
広い・・・」


「一応会長室だから…
他のブロックと分かれているからね、必要な物は殆ど揃っている」


どれだけ広いのと言いたい会長室に、控えの個室も完備…
遠藤さん用の仕事部屋もあり、給湯室から会長室前の待合いブース……


仕事としてなら、本当に何でも揃ってる…
とは言っても、フロアーの半分はホストサーバーが占めていて、現実は会長室だけで精一杯だったみたい。



「さて、社員証の書き換えか…」


屋敷の執務室より重厚で大きいデスクに座り、紀永が作業を始めた。


大きいけど端末だらけ…
サブディスプレイも含めたら6つ、大きなデスクも、これだけモニターを置いていたら小さく見えるのは何故?



「・・美紀様、待つ間に飲み物など如何ですか?」


「ありがとう…
出来たら…「アイスコーヒーですね」」


うっ、毎回だから遠藤さんに先手を取られたよ…
このアイスコーヒー癖だけは、どうしても直らない、もう拘りだよこれは……

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