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第7章 北川 樹
俺は車で自宅に戻った。一睡もしてない割に、興奮してたのか、不思議と眠気は感じず。

だけど、家に帰って、寝室に入ると、昨日慌てて脱ぎ散らかしたパジャマがそのままの形で残ってて。

服を脱いで、パジャマを着るのも面倒になり、Tシャツとパンツで、布団に潜り込んだ。

途端に眠気を襲われて、落ちそうになる瞬間に、あ、とりあえず親には報せとかなきゃ!と思い出したけど、遙の実家に掛けようにも朝の7時過ぎ、しかも今日は日曜。
流石に家電鳴らすのは気が引けて。
出なかったら出なかったでいいや、と思って遙のお母さんの携帯に電話をかけた。

お母さんはもう起きてたみたいで。

「北川さん?おはよ、早いのね。遙なんかあった?」

「すみません、朝早く…昨夜、夜中に破水して病院走って。今朝6時に産まれました。立ち会いはしたんですけど、遙も休ませてって言われたんで、俺は今一旦自宅に帰ってきて。これからちょっと寝て、午後また病院に行く予定なんですけど。」

「あらそう!夜中の破水で朝方ってことは安産だわね!良かったわ〜。面会時間てわかる?今日はお父さんも休みだし、午後から私たちも行くわ!」

「そうですね、確か午後2時からだったと思います…」

「そう、了解。じゃ、ゆっくり寝て?また後でね!」

遙のお母さんは、しっかり心得てるようで、あまり引っ張らず、電話を切ってくれた。

一応お袋にも掛けて、同じ内容を話した所までは覚えてるんだけど、最後どうやって会話を終えたのか、寝落ちしてしまって記憶がなかった…
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