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第7章 北川 樹
気付いたら12時過ぎてて。お、時間ないじゃん、と慌てて起き、ザッとシャワーを浴びて、服を着る。
買い置きのカップラーメンを食って家を出た。
昨日メモった足りない物を鞄に詰め、ベビー用品店とドラッグストアで買い物をして、病院に着いたのは14時過ぎたところ。
遙の両親はすでに着いてたけど、病室に入って抱っこ出来るのは親だけで、祖父母はダメだと言われ、新生児室のガラス越しの対面になった。遙はまだ寝ているらしかった。
新生児室には3台のベビーベッドが並んでいて。産まれた直後の、血塗れのふやけたインパクトありすぎな顔しか見てなかった俺としては、それがなくなっただけで、あぁ、よかった、ちゃんとヒトの顔してる…と思った。もっとサルかと思ったけど、以外にヒトだった。
ウチの他に昨日産まれた子が2人。それぞれ面会に来てる家族が居て、色々話してる内容から、1人は昨日帝王切開で昼間に産まれたらしいこと、1人は夜中に産まれたらしいことがわかった。もしかしたら昨日先生が遙のトコに来たのがギリギリだったのってこの子のトコに居たからなのか?とふと思う。だとしたらあの人全然寝てねぇんじゃねぇか?と思って。やっぱ医者ってすげぇな、と感心した。
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