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私だけのお兄ちゃん
第6章 家出は闘いの始まり
「それは違うよ。奈美は何も悪くないからね
やっぱり俺はあいつらを許せないんだよ
これからどうなるかわからないけど……ギャフンと言わせたい
やっぱり、内緒で出て行くことが良いのかもしれない」

「うん」

二人で決めたこと
家を出る日は3月25日
必要な物だけ持って出て行く
別々に出て、駅で落ち合う

内緒で部屋を決めたり、買い物したた
お兄ちゃんが頑張って働いて貯めたお金が少なくなってしまった

「奈美、お金は大丈夫だから気にするなよ
二人とも就職先が決まってるんだから、力合わせたらどうにかなるだろ」

「うーん」

「もう、お金の話はなしだからな」
これ以上、何も言わせてもらえなかった

いよいよ、決行当日になった
最低限の物だけ持って出たから気付かれなかった
夜になって、私のスマホに「遊んでばかりいないで、早く帰ってきなさい」とメールがきただけ
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