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ズルい彼
第2章 変わる関係
ちゃんと、気にかけてくれてたんだ。


私が普通に接することで、優太も今まで通りにしてくれていたので気づかなかった。


彼にも罪悪感があったのだ。


でも…


「優太は、私のこと異性としてみてくれたことなかったの?」
と、気付いたら口から出ていてハッとする。


こんな時に、そんなこと口走ることなんて。


すると


「…わかんない。見てた気もするし、しない気もする。麻耶の露出が多くなってきた頃にはもしかしてって思ったし、実際に手を出したけど。」

優太は正直に、誠実に私に答えてくれようとしていた。


「でも、小さい頃からそばにいる妹みたいに思ってる。大事にしたいと思ってる。彼女っていうステータスじゃないと、麻耶はそばにいてくれないの?」


優太に逆に問いかけられて、私は俯く。


側にいたいと思うし、優太のことが大事。
  

お互いにそう思う気持ちは同じなんだ…。


だけど

「触れて、貰えないんでしょ?キスしたり、この前みたいにおっぱい触ったり、それ以上に繋がれないんでしょ?優太の本当に心から愛する女性に私はなれない。それが、悲しい。」


小さな声で呟くように、私は伝える。


「…それは、それよりもホラ着替えて風呂入れよ。」

誤魔化すように話を切り替えられて、怒りが出てくる。


「話ずらさないで、今優太に本音でぶつかってるの!」


「わかるけど、今はそれどころじゃないだろ。風呂に入れ。」
いつも優しい彼が、冷静に言う。


「ヤダ!!」


「ワガママ言うなよ!風邪引いて困るのは麻耶だぞ。」

そんなことわかってる。わがままで、幼稚で、ちっぽけ。


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