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ズルい彼
第2章 変わる関係
リビングに行くと、優太は、ソファーに座ってテレビを見ている。


「優太。」


声を掛けると、ゆっくり振り向く。


「お風呂ありがとう…あと、さっきはごめんなさい。」


想定していたセリフは上手く言えず、謝る。


優太は
「おぅ…ちゃんとあったまったのか?」と、母親のようにまた心配してみせた。


「大丈夫だよ、このタオル洗って返すね。」と、言うと


「良いよ別に、」と、立ち上がってこちらに向かってきた。


眼差しが真剣で、ドキリとする


「…優太?」と、優しく問いかけると


「母さんたち、この雨で今日帰ってこれないって。おばさんには、雨が止むまでおれんちにいる話をさっき電話した。」


「…そうなんだ、おばさんたち大変だね!私は大丈夫、隣なんだから少し濡れても平気。」


私が、濡れた髪のまま帰宅しようとすると



優太に腕を掴まれた。


そして、そのまま引っ張られて抱きしめられる。


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