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ズルい彼
第1章 幼馴染の優太
「え!?」

ドキッと心臓が跳ねる。

そう、誘っているのだ。


イケメンで普段はボーっとしてるくせに、バスケになると並々ならぬ情熱を注ぐこの男はとてもモテる。


試合に行くと黄色い歓声が止まない。


でも、それを気にする素振りも見せないところも魅力的だ。


しかし、優太の魅力はそんなところにはない。


優太は昔から、私が落ち込んでいるといつもそばにいて、大好きなジャムパンを分けてくれる。


泣いていると、そっと手を繋いでくれる。


私がワガママを言ったり、癇癪を起こしても黙ってそばにいてくれる。


男女で仲良くしていると、付き合ってるだのバカにされることも多かったが、優太はそんなことを全く気にせず、いつも通り私に接してくれた。


小さな頃からずっとだ。


お兄ちゃんのようであり、弟であり、友達であり、そして

言葉では言い表せないくらい、彼のことが好きなのだ。


最近のギャップが激しい優太を好きなのではない。


少しぼーっとしてる、優しい彼が好きなのだ。


優太になら何をされてもいいと、私は思っていた。



ただ、ちょっとHな漫画を読んた程度しか知識はないのだけど。
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