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エリート妻色情飼育
第8章 第七章 親子の野望
「女房は、もうコリゴリや・・・」

父の言葉が心にしみた。
そして悟の脳裏に妖しい女の表情と、切なく細い声が蘇るのだった。

※※※※※※※※※※※※※※※

『ダ、ダメよ・・悟がいるもの・・・』

五才になる悟の目が障子の隙間から覗いている。
男は女の言葉に、かえって火がついたように荒々しく絡んでいった。

『ああっ・・い、いやっ・・・』

女は言葉とは裏腹に男の背中に手を廻していく。
男の唇がうなじを辿る動きに切ない吐息を出している。

『フフフ・・そんな事言うて・・・。
好きなくせに・・・
子供はさっき寝かしつけたばっかやろ?』

『ああぁ・・うふぅ・・・』

白い手がさ迷っていた。
母の手であった。

浅黒い男の背中を、まるで別の生き物の如く這廻っていく。
悟にとって全てであった美しい母の顔が、違う女に変わっていった。

(お母・・ちゃん・・・)

あどけない顔が、次第に何か汚らしい物でも見るように歪むのだった。

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