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エリート妻色情飼育
第1章 第一部 プロローグ 第一章ヴァージンロード
(き、綺麗だ・・・。
本当にこんな美しい人が、
僕の妻になってくれるのだろうか?)

心の底から幸せな気持ちが湧き上がってくる。

今更ながら、この清純な乙女の心を射止めた事を神に感謝したい気持ちであった。

そして春香を紹介してくれた社長へも。

花婿が勤める会社の社長である秋元幸造はイギリス仕立てのダブルの礼服が暑いのか、しきりにハンカチで額の汗を拭いていた。

いや、六十を過ぎても尚、精力絶倫の男は元々汗っかきで脂性の顔から何時もネットリとした汗を吹き出しているのだった。

頭に白髪が目立ち始めると潔くスキンヘッドにした。
その分若く見えて、とても今年で六十二歳とは感じられない。

尤も煩悩未だ覚めやらぬ男は全国にとどろく秋元薬局のチェーン網を更に伸ばすべく、精力的に働き続けていた。
隣に座る専務である一人息子の悟と共に。

今年三十二歳になる悟は何処か冷めたような表情で父を巧みに補佐していた。

情報通信技術をいち早く取り入れ、インターネット販売や駅の構内にも積極的に出店してシェアを益々拡大していった。

花婿の井上は悟の直属の部下でT大出身のバリバリのエリートである。
尊敬する悟の元で将来を嘱望される若者だった。

そんな男に娘を嫁に贈る事を誇らしげに思う春香の父、佐山道明は幸造に向けて感謝の気持ちを込めた眼差しを送っている。

老舗の卸問屋の社長である佐山は幸造から多額の資金援助も受けており、仲人も幸造の紹介で県知事にしてもらうという名誉に、溢れる程の恩を感じていた。

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