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【SS】目が覚めたら…?
第27章 【ファン感謝】白雪姫 ②小人(ナツ)
 

 艶ある声が、あたしの身体の芯を直撃する。

 重心を失い、心も身体もぐらぐらがとまらない。


 まるで魅了の魔法だ。


 ナツから目をそらせられない。

 ナツ以外考えられない。


 高まる鼓動が苦しくて、ナツの言葉が嬉しくて。

 ここにはあたしとナツしかいないということに興奮してしまう。


 ナツ、ナツ、ナツ。

 ナツの熱に呼応したように溢れ出るのは、ナツの渇望。


 ひとつになりたいと、心から思った。

 あたしをナツのものにして貰い、ナツをあたしのものにして貰いたいと切に思った。


 鎖で縛るよりももっと強く、心身共にナツで動けなくなるくらいに、烈しく愛し合いたいと。


 たとえ淫らだと言われても、そうしたいほどナツが欲しい。



 ナツに触れたい。

 ナツと溶けたい。

 ナツの鎖でもっと縛られたい。


 好きでたまらないから身体を繋げたいという衝動は、快楽に溺れかけていたあたしの意識を、あるべき形に補正する。

 受けた快楽の分も、ナツへの愛しさにすり替わる。


 形良い唇が、躊躇うように動いた。


「抱いて……いい? 君とひとつになりたいんだ」


 ずくっとした。

 子宮の奥が、あたしの女の部分が。


 女の悦びに目覚めているかのように――。
 


「身も心も、愛し合いたい」
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