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incest
第1章 親愛なる兄貴へ
生まれた時から私に兄がいたように、私がこの街に生まれたのもまた、自ら選択したワケでなく、生まれついての宿命のようなものだった。
市内のアーケードはシャッター街。
飲み屋が立ち並ぶ賑やかな駅前をちょっとでも過ぎたら、あとは一面田んぼか工場。
若者の娯楽はセックスかパチンコ。か、ネット。
デキ婚率高い高い。
ド田舎、そんな言葉がピッタリの街。
3人の兄貴たちは家を出て行った。
ばぁちゃんと母ちゃんと私を残して、どこか遠い都会の街へ。
ここで生まれ育った父ちゃんは事故でポックリ死んだ。
代々続く畑は売ったそうだ。
現在はばぁちゃんの年金と調理師として老人ホームで働く母ちゃんの収入を合わせてなんとか暮らしてる状態。
あ、兄貴達から仕送りもあるのかな。
そんな生活だからなのか、母ちゃんは滅多に笑わない。
ばあちゃんが未だに嫁という立場の母ちゃんを苛めるからだ。
母ちゃんは情だけでばぁちゃんと暮らしてるんだから立派だ。
ストレスの捌け口は私だけどね。
その証拠に、母ちゃんは事あるごとに私を殴る。
産まなきゃよかったはステレオタイプ。
農家、長男の嫁、お母さん。
その家庭で、末っ子で長女という立場の、私。加奈子。
息子が3人もいるんだから、そりゃ娘なんていらなかったでしょうと、私も頷く。
こんなとこ早く出ていきたい。
早く出て、自由になりたい。
・・・本当の自由なんて、本当はどこにもないんだけど。
そんなふうに、繋がったままの身体で、相手の背中越しに考える。
快感に思考回路を停止させながら。
家の縁側から見えるくもひとつない空を夕陽が紅く染め、オレンジ色の太陽が、畳の上で仰向けに転がる優人の髪の毛を照らして金色に反射している。
なにも身に付けていない優人の身体の上に跨がり、行き場のないストレスととめどなく溢れて止まらない寂しさを身体ごとぶつける。
会いたかったよぉ、なんて囁いて、可愛らしい女を努めながら。
眉毛や髭まで金色に反射するから、眩しくて下から私を見つめる優人の顔を拝むことができない。
でもきっと、見たって変わらないような、私と同じような顔がそこに存在するだけだろう。
だって優人は、私にとって、一番下の兄貴だから。
市内のアーケードはシャッター街。
飲み屋が立ち並ぶ賑やかな駅前をちょっとでも過ぎたら、あとは一面田んぼか工場。
若者の娯楽はセックスかパチンコ。か、ネット。
デキ婚率高い高い。
ド田舎、そんな言葉がピッタリの街。
3人の兄貴たちは家を出て行った。
ばぁちゃんと母ちゃんと私を残して、どこか遠い都会の街へ。
ここで生まれ育った父ちゃんは事故でポックリ死んだ。
代々続く畑は売ったそうだ。
現在はばぁちゃんの年金と調理師として老人ホームで働く母ちゃんの収入を合わせてなんとか暮らしてる状態。
あ、兄貴達から仕送りもあるのかな。
そんな生活だからなのか、母ちゃんは滅多に笑わない。
ばあちゃんが未だに嫁という立場の母ちゃんを苛めるからだ。
母ちゃんは情だけでばぁちゃんと暮らしてるんだから立派だ。
ストレスの捌け口は私だけどね。
その証拠に、母ちゃんは事あるごとに私を殴る。
産まなきゃよかったはステレオタイプ。
農家、長男の嫁、お母さん。
その家庭で、末っ子で長女という立場の、私。加奈子。
息子が3人もいるんだから、そりゃ娘なんていらなかったでしょうと、私も頷く。
こんなとこ早く出ていきたい。
早く出て、自由になりたい。
・・・本当の自由なんて、本当はどこにもないんだけど。
そんなふうに、繋がったままの身体で、相手の背中越しに考える。
快感に思考回路を停止させながら。
家の縁側から見えるくもひとつない空を夕陽が紅く染め、オレンジ色の太陽が、畳の上で仰向けに転がる優人の髪の毛を照らして金色に反射している。
なにも身に付けていない優人の身体の上に跨がり、行き場のないストレスととめどなく溢れて止まらない寂しさを身体ごとぶつける。
会いたかったよぉ、なんて囁いて、可愛らしい女を努めながら。
眉毛や髭まで金色に反射するから、眩しくて下から私を見つめる優人の顔を拝むことができない。
でもきっと、見たって変わらないような、私と同じような顔がそこに存在するだけだろう。
だって優人は、私にとって、一番下の兄貴だから。

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