パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第9章 君ノ笑顔

…そうだ。

黒埼さんとの再会を喜んでる暇はない。

まだ、桜木さんが残ってるんだった。

黒埼さんに復讐しようとしてる桜木さん。


「やり方が強引？お前のやり方に比べればマシだろ？俺への復讐の為に他人を巻き込んだお前に言われたくないな」

「…はっ。俺が配信したライブ映像はお気に召しませんでした？」

「随分悪趣味なライブ映像だったがなぁ」


…やっぱり、黒埼さんは見てたんだ。

私がヨガり狂ったあの映像を…。

でも、それでも来てくれた…。

私を助けるために、迎えに来てくれた…。





「自分以外の男にイカされた瞬間を見たでしょ？それでも助けに来るとはね～」

黒埼さんをバカにしたような笑いを見せる。

確かにそうだ。

あんな瞬間を見せられたら…、いくら自信家の黒埼さんだって呆れるに決まってる。

なのに…。

なのに、どうして…っ？






「くくくっ…あはははははっ！！お前のような器の小さな男にはわかんねぇだろうなっ！はははっ！！本気で女を愛した事なんかないんだろっ！？ははははははっ！」



「な…っ」

「黒埼さん…？」



突然、大声で笑い出した黒埼さん。

な、何…？

何でそんなに大笑い出来るの…？

「な、何がおかしい…っ!?」

余裕だった桜木さんの表情が焦りに変わる。


黒埼さん…？




「他の男に抱かれたから何だっ!?抱かれたからと言ってこいつが俺から離れて行くとでも思ってるのかっ!?」


「な…っ」




━━━━━━く、黒埼さんっ!?






いつも、どんな時も自信家で自分勝手で何でもかんでも自分の思い通りになると思ってる。



「どうかしてんじゃねぇかっ!?」

「何度でも奪い返せばいいまでのことだっ！！」