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刑事とJK
第95章 近所のおじさん




「同い年?
すごいっ、名前は?」



「ゆうひっていうんだ」



「…知らないなぁ」




まあ、当たり前か




「由紀ちゃん、ここを出ていきたいんだよね…?
ここは良いとこだと思うけどなぁ」


「…あたしの勝手じゃん、
おじさんには関係ないし」




「まあ…そうだけどさ…」




おじさんはしょんぼりとした


あたしが、この田舎を出ていくことに対してしょげてんの?



変な、人だな…




「おじさんは、なんで娘さんとお別れしたの?」




「…今さら僕は、あの子に必要ないと思ったからだね
きっと…」



「もう娘さんが一人暮らしするからとか?」





「…あの子が6歳くらいの時から、一度も会ってなかったんだ」




「え…」




「本当に偶然に、この前会ったんだよ
立派に成長していてね…
知らない間にたくさんの友達や、1番大切な恋人まで作ってさ」





娘さんのことを思い出しているんだろうか

おじさんは遠い目をした






「寂しい思いをしながらも、頑張って築き上げてきたあの子の幸せを、
僕が入ることで壊したくはなかった…」




「娘さん、別れ際に何て言ってたの?」




あたしが聞くと、おじさんはうっすら笑った




「ボロカスに言われたよ、"馬鹿、そんなの親じゃない"ってね。
でも本当に最後に、"お父さん大好き"って
言ってくれたんだ…」




おじさんは今にも泣き出しそうだった


小さく、「こんな僕でも…」と言った気がした










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