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刑事とJK
第50章 魔物




「んの野郎ぉああ!!!!!」




蛇は体をビクンとさせたかと思うと



入口を壊しながら、
その大きな顔を部屋から引き抜いた






『っ!!??』






蛇の代わりに部屋に入って来たのは




「ゆうひ!!」




『斉藤おぉ!!!!』






ゆうひは斉藤に抱き着いた






『馬鹿…
いっつもギリギリのとこでしか…
来てくれないんだからぁ…』




「…怪我、してねぇな?」




ゆうひは頷いた






「わりぃ、これ解いてくれ」



斉藤は腕を出した




『う、うん』




ゆうひは、斉藤の手を縛っている縄を解いた


縄がトサッと床に落ちると、
斉藤は腕を回した



「ありがとな
…飛鳥、さっさと逃げんぞ」






斉藤は座り込んでいる飛鳥を立たせ


部屋の後ろの壁…
蛇とは反対側の壁を蹴破った






「早く行け」



ゆうひは飛鳥の肩を組んで、外へ出た




ちらりと蛇を見ると
その大きな胴体に、
鋭く尖った槍が突き刺さっていた




斉藤が、やったのだ






苦しそうにのたうちまわる蛇を余所に


斉藤たちは逃げ出した





そこへ、斉藤を追いかけていた村の男たちが
やっと村に入って来た




〔ナバヤゥテシ!!!〕

〔ドゥジャリニァン!!!〕




見たこともない巨大な蛇に、
男たちも混乱している





しかし、ひとりがその蛇に向かって槍を突き立てると


他の者も、次々と攻撃していった






苦しむ姿は

蛇であれ、痛々しかった







蛇は




体から血を吹き出しながら





呆気なく倒れた








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