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刑事とJK
第76章 すれ違い





一体ひとりで、
どれくらい喋り続けただろう




でもとにかく…何とかしてほしい一心で

こうやって飛鳥に全てを伝えた







「…長くなって、ごめんね。
それで今朝は、斉藤とは全然喋らなかったの…」





《そうか…
ってか、あの小泉がねー…》




「"あの"…?
あ、そういえば飛鳥も…!?」




《うん、誘拐されちゃった身だよ
それに…》







飛鳥はそのあとは言わなかったが

ゆうひにはわかった





小泉は、
姉の弥生を殺した男だ、と…






『ごめん…』





あたしってなんて無神経なんだろ…?

周りのこと考えないで
ベラベラと喋ってばっかで…






《ゆうひ謝ってばっかりじゃん、気にしないでよ。
…それより、斉藤さんとのことだけどさぁ…》





『あ、うん…』




そうだ…今あたしが
1番聞きたかったアドバイス



このことだ…







《ゆうひは、本当にどう思ってるか
正直に話したほうがいいと思うよ》




『…嘘は言ってないつもりなんだけど…』




《どこかはぐらかしちゃうから、それを無くしてさ。
だって、1番好きなのって斉藤さんでしょ?》



『まぁ…///』




《ね?
はっきり伝えないと、相手にも伝わりにくいよ
だから、ありのままを語るべき!!》



『…ありのまま…』




《そうだよ
それでも相手が納得しない場合は殴っちゃえ!!》




受話器の向こうから、
飛鳥のけらけらとした笑い声が聞こえた






『うん…ありがとう飛鳥
ほんとに、ありがとう!!』





勇気が湧くっていうのは




きっとこういうことを言うんだね…















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