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刑事とJK
第83章 仲間





大男はズシンズシンと藤野に近づいていく




「ぁ…く…」




すぐ目の前に大男が迫っているのはわかるが、
さっき頭を打ったせいで意識が朦朧とし、体が言うことをきかない




ガシッと胸倉を掴まれ、ゆっくり持ち上げられた






「は…離せ…」




首が締まって苦しい

視界がぼやけてくる…





大男は右拳を握り締めた






「藤野…!!危ない…!!」




南は、止めなければ…と無我夢中で駆け寄ろうとしたが
距離的にも時間的にも間に合わない




藤野の顔面に拳が当たると思った瞬間―――







「泰輔に何してんだあああああーー!!!!!!!」





大男の拳は藤野に当たらずに受け流され、
そのまま腕を掴まれて放り投げられた




ズズーン…



大男は倒れたまま口ポカン



なぜって自分を放り投げたのは、
華奢で可愛いらしい女――真理子――だったからだ



「泰輔…!!
大丈夫…?」





真理子は藤野に駆け寄り、体を起こしてやった





「真理子…ありが…とう」







…情けないなぁ


大の大人が…嫁に守ってもらうだなんて






「頼りない男で…ごめん…」






何だか…泣きそうだなぁ…






「そんなことないよん
泰輔は、あたしの中で1番強くって1番かっこいいんだから♪」





真理子は藤野に抱き着いた



その腕が温かくって、優しくて…

藤野も思いっ切り抱きしめた











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