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刑事とJK
第86章 僕のもんだ、いや、俺のもんだ



――――――



「…迷子になってしまいました…」



千花はボソッと呟いた



人にあれだけ、喧嘩してる場合ではない、だなどと言っておきながら

自分は初めて見る舞台や舞台裏に興味津々になり…



いつの間にか道に迷ってしまった





「シゲ…どこですか…?」




急に心細くなってきた




自分の足音が廊下で反響し


不気味にさえ思えた





「…」




ふと前を見ると、影が二つ見えた




シゲと…、井上…!?




嬉しくなって走り出したが、残念なことに人違いだった




「あ…」




思わず声を出してしまい、向こうの二人はこっちを振り向いた





「おい、誰だお前!?」

「捕まえろ!!」




「!!!」



逃げなくちゃ…



千花はそう悟った




そして、後ろを向いて走り出した




「待て!!」


一人が、持っていた銃で威嚇射撃をする


ダーン!!!



「きゃあああ!!!」


千花は耳を塞いでしゃがみ込んだ



怖くて…怖くて…


もう動けない





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