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淫らなカンケイ
第2章 ヒミツの密室
誘うのはいつも吉田くんの方。
「先生、この中世のお城についての資料をもっと見たいんですけど、放課後、行ってもいい?」
高橋ゆかさんが、いなくなったあと、教室を出ようと机の上の資料をまとめていると、吉田くんが教科書を開きながら近づいてきた。
「そんな資料、資料室にあったかな?」
「とりあえず、探しにいきますんで」
「なかったらごめんね。私もちょっと見ておくから」
資料室に行く=二人きりで会う
ということになっているのはもう暗黙の了解。
昨日もしたばかりだけど、
ちょっと高橋さんに聞かれたことで、話をしなくちゃ。
吉田くんは、それだけ言うと、すぐに自分の席に戻っていった。