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プールサイドの毒牙 〜ヤリチンの先輩たちに寝取られた彼女〜
121

せめて、これ以上美緒が傷つかないうちに、美緒を救ってやりたい――。

122

かといって、どんなに喚き散らしてみたところで、今の和馬の形勢は圧倒的に不利だ。

如何せん、“目隠し”をされたうえ、全裸の状態で拘束されているのだ。

123

和馬は思考を巡らせた……。

124

しばらくの沈黙のあとだった。

125

和馬

分かりました……

126

たとえ“一応”であっても、二人が「先輩」であることを思い出して、和馬は敬語を再び用いる。

127

和馬

俺のことがそんなに気に入らないんだったら、俺は水泳部を辞めます……

128

和馬

二人とも、それで満足なんですよね?

129

神妙な態度を取り繕って退部を宣言したものの、もちろん和馬には水泳部を辞めるつもりは微塵もない。

退部の宣言は、この事態から脱出するための方便――嘘だった。

130

和馬

だから……もうこれ以上美緒を傷つけないでください……

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