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続・捨て犬
第9章 や、やわらけぇ〜、つか、あったけぇ〜
萩原から車を借りて
アパートに戻り
前の通りで
クラクションを鳴らすと
エミが
玄関から
ちらっと顔を出し
笑顔で
ちっちゃく
俺に手を振った
それから
ドアに鍵を閉めて
軽快に階段を駆け降りると
エミは
助手席のドアを開けて
「ここ?」
と、俺に聞いた
(笑)後ろに
乗ったらタクシーじゃんか
「もちろん」
するとエミは
またニコッって笑って
助手席に座った
「行くぞ?」
「んっ!」
エミは
ちょっと落ちつかないのか
ソワソワしてる感じだ
その感じが
俺にまで伝染したのか
車の中は
なんだか
こそばい
空気に包まれていた