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続・捨て犬
第10章 がんばりたい

エミは
話が苦手だ
だから
言葉が足らなさすぎて
勘違いすることも多い
あの時
赤ちゃんができたら
結婚できるの?
って、エミは言った
その瞬間
そんなの聞かなくても
分かってるじゃないか
正直
そう思った
でも
その答えを
安易に口にしてしまうと
まだ心が未熟なエミは
ちゃんとした意味を
理解しないまま
エミの心が
突っ走ってしまいそうな
そんな気がしたんだ
「エミ?」
「・・・」
何も言わないけど
エミは
俺の話を聞いてるはず
「赤ちゃんができたら
結婚できるのかって
こないだ俺に聞いたろ?」
「・・・」
エミを抱きしめる
俺の腕を
エミがぎゅっと握った
「なんで・・・
急にあんなこと
聞いたんだ?」
「・・・・」
「二十歳になったら
結婚しようって
約束だったろ?」
「・・・・・」
「どした?
結婚したくなったのか?」
「・・・・・」
「明日は休みだから
ゆっくり話しないか?
エミが
元気ないから
心配なんだよ、俺」
エミは
まだ何も言わなくて
エミの髪に
顔を埋めると
俺はなんだか
切なくなってきた
「エミ・・・最近
あんましゃべらねぇだろ?
俺、もっと聞きたいんだよ
・・エミの声・・・」
「カズマ・・・」
やっと聞けた
エミの声は
俺の名前だった
名前を
呼んでくれたのも
久しぶりだったかもしれない
なぜか
カズマって
エミの声が
胸にズシンときた
話が苦手だ
だから
言葉が足らなさすぎて
勘違いすることも多い
あの時
赤ちゃんができたら
結婚できるの?
って、エミは言った
その瞬間
そんなの聞かなくても
分かってるじゃないか
正直
そう思った
でも
その答えを
安易に口にしてしまうと
まだ心が未熟なエミは
ちゃんとした意味を
理解しないまま
エミの心が
突っ走ってしまいそうな
そんな気がしたんだ
「エミ?」
「・・・」
何も言わないけど
エミは
俺の話を聞いてるはず
「赤ちゃんができたら
結婚できるのかって
こないだ俺に聞いたろ?」
「・・・」
エミを抱きしめる
俺の腕を
エミがぎゅっと握った
「なんで・・・
急にあんなこと
聞いたんだ?」
「・・・・」
「二十歳になったら
結婚しようって
約束だったろ?」
「・・・・・」
「どした?
結婚したくなったのか?」
「・・・・・」
「明日は休みだから
ゆっくり話しないか?
エミが
元気ないから
心配なんだよ、俺」
エミは
まだ何も言わなくて
エミの髪に
顔を埋めると
俺はなんだか
切なくなってきた
「エミ・・・最近
あんましゃべらねぇだろ?
俺、もっと聞きたいんだよ
・・エミの声・・・」
「カズマ・・・」
やっと聞けた
エミの声は
俺の名前だった
名前を
呼んでくれたのも
久しぶりだったかもしれない
なぜか
カズマって
エミの声が
胸にズシンときた

