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続・捨て犬
第13章 なぁ、どっちだよ

俺はちょっとムカついて
ぎゅ~~~と
灰皿に煙草を押し付けて
火を消すと


「どうしたの?」


ってエミが
俺の顔を覗き込む


「なんでもねぇよ?」


って笑顔を見せると
エミも
ちょっと笑って
俺を見つめた


おい!

おかずにしてる
お前ら!!

エミのこんな顔
見たことねぇだろーが!


この顔を
おかずにできるのは

俺だけだぜ!!



「カズマ」


「あ、え?ん、なに?エミ」


「明日だね」


って
うれしそうなエミは
相変わらず
主語がねぇ


けど
何が言いたいのか
分かっちゃう

俺。



「あぁ、明日だな
そんなに見たいのか?」


うれしそうに
エミはうなずいた


「そんなにうれしいなら
サンタのまま
帰ってこようか(笑)」



「うん!」


え・・・・


「そんなに
サンタ好きか?」



「うんっ」



「まぁ・・・考えとくよ。
萩原のおばさんにも
借りていいかどうか
聞かなきゃだしな」



「わかった」



「まだまだ
子供だなぁ・・・」


あっ…そうか



もしかしたら

エミに
サンタなんて
来ていなかったのかも
しれない


本当は
サンタは親なんじゃないか
なんて疑って

プレゼントの
包み紙を見たら
近所のおもちゃ屋さんの
ロゴが印刷されてて

やっぱりか・・

なんて
がっかりして・・・


そんな経験は
していないのかもしれない


それなら俺

サンタで帰るよ




エミと一緒に

手をつないで。




お前が
いいよって言うまで
ずっと
サンタでいてやる


なんでもやるよ?


お前が
笑顔でいられるなら


俺は

なんでも。




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