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Cross roads
第7章 Cross road 7
土曜日、樹さんと珍しく神戸に出掛ける。
神戸のショッピングモールで、ファストファッションのお店を彷徨いていたら、いきなり声を掛けられた。
「お、辻本さん!」
「課長!奇遇ですね〜」
結婚しても、旧姓で呼ばれるのは何処でもあることだろうし、同じ部署に居るからややこしい。しかも偶然にも営業事務の派遣社員さんにも北川さんがいるから、私は社内では辻本の方が都合が良かったりする。
「北川と買い物か?」
「えぇ。」
「北川は?」
「今あっちで試着してます。」
「そっか。デートかぁ…イイねぇ新婚は。」
「課長のお宅も仲よさそうじゃないですか。今日は奥様ご一緒じゃないんですか?」
「…今日はさ…嫁さん、別れた元旦那と息子に会いに行ってんだ…」
課長が遠い目で小さく笑った。
初耳だった。
「課長の奥様、再婚なんですか?」
「うん、俺もだよ」
その答えにさらに目を丸くする。
神戸のショッピングモールで、ファストファッションのお店を彷徨いていたら、いきなり声を掛けられた。
「お、辻本さん!」
「課長!奇遇ですね〜」
結婚しても、旧姓で呼ばれるのは何処でもあることだろうし、同じ部署に居るからややこしい。しかも偶然にも営業事務の派遣社員さんにも北川さんがいるから、私は社内では辻本の方が都合が良かったりする。
「北川と買い物か?」
「えぇ。」
「北川は?」
「今あっちで試着してます。」
「そっか。デートかぁ…イイねぇ新婚は。」
「課長のお宅も仲よさそうじゃないですか。今日は奥様ご一緒じゃないんですか?」
「…今日はさ…嫁さん、別れた元旦那と息子に会いに行ってんだ…」
課長が遠い目で小さく笑った。
初耳だった。
「課長の奥様、再婚なんですか?」
「うん、俺もだよ」
その答えにさらに目を丸くする。