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1000文字で綴る男と女の物語
第47章 『師走』
チャイムの音とともにインターホンから聞こえて来たのは彼の声だった。
玄関の扉を開けると、仕事着の彼が息を弾ませ、中に滑り込んできた。
ヘルメットを脱ぐ。
額に少し汗をかいていた。
午前11時。
「どうしたの? こんな時間に、仕事中でしょ?」
「近くを通りかかったら、どうしても君に逢いたくなって……」
私を抱きしめた。
すぐに唇を奪われ、舌が勢いよく入ってきた。
「いやんっ、どうしたの? そんな慌てないで!」
「我慢できないんだ! すぐ済むから!」
私を後向きにさせ、スカートを捲り上げ、ストッキングとパンティを一緒にずり下げた。
後ろから衣擦れの音が聞こえたかと思うと、熱い硬いものがお尻に押し当てられた。
ああ、すごい……彼のもうこんなに硬くなってる。
前に回った彼の手が、服の上から乱暴に私の乳房を揉む。
彼の先が、何度かお尻の下に入り込み、あちこちに当たる。
腰だけ使って、私の入り口を探り出そうとしていた。
何度目かの小さな突きで、それは濡れはじめた私の溝を探り当てたかと思うと、そこをめがけ躊躇なく押し入って来た。
「いあんっっ!」
熱い棍棒といってもいい彼のものが、私の奥に突き進んで来る。
彼の股間が私のお尻にぴったりとくっついた。
彼のものが根元まで入った。
「あっ……」
そう、そして彼はそこから更に突き上げる。
「ああんっっ!」
夫のものでは辿り着かない、この彼の深い一突き目で、私はいつも短く鋭い悦びに達する。
私の背中が大きくのけ反り、胸が前に突き出る。
その胸を掴みながら彼の激しい突きが始まった。
突かれるたびに内蔵が押し上げるようで、そのたびに声が吐き出される。
いつものお互いの愛を確かめ合うような余裕のある行為ではなく、もうその最後に、彼が望む瞬間を迎えるためだけの動きだった。
その時はすぐに来た。
「い、いくっ!」
彼の押し殺した声とともに、私の中の熱い硬い棒が更に膨れ上がった。
そして爆発した。
「ああっ!」
その噴出は力強く何度も続く。
しばらくすると、胸を掴む力が抜け、彼の股間が離れ、彼の少し柔らかくなったものが私から抜け出た。
彼の方を振り返る。
彼は黒い袴を履き直していた。
そして袈裟の前を整え、私を抱きしめキスすると
「また来るよ」
そう言い残し、剃り上げた頭にヘルメットを被り、師走の寒空の下に出て行った。

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