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〇〇を教えて。。
第8章 ウマくいったらHappyみたい☆
それから2週間が経った。


白石医院の通用口から渚が私服で出てくる。


『白石先生、お世話になりました』
毬佳の父親である院長に頭を下げる渚。

『治りが早くてよかったねぇ。
ま~、無茶はしないように』


『本当にね。
よかったわね、予定より早く退院できて』
毬佳が微笑む。



『毬佳、ありがとう。世話になったわ』



『渚………、まだ仕事は続けるの?』
毬佳は上目遣いに渚を見る。

窺うように。



『続けるわ。
私にはそれしかないもの、アパートも決まったし。
もう体の一部みたいに染みこんでるしね』
眉を下げて笑う渚。



毬佳はホッとした。



渚は吹っ切れているみたいだ。



『じゃ…………。
私はこれで』

渚が歩き始める。



その時だ。


『おーい、
美人の医者さ~ん!!』
聞き覚えのある元気な声が響き渡った。


真っ昼間に。




白石医師・毬佳・渚が一斉に振り返る。


早瀬理玖が真田に肩を抱えられて手を挙げていた。


『あれっ?!
遥香……………まさか今日退院??
っだよ、水くせぇ!教えてくれたら来たのにさー』


『ちょっと黙ってろ理玖!
折れてるかもしれないんだからな』


毬佳が眉をひそめた。
『左脚ね?
どうしたの、打ったの?』



『仕事中にコンクリートが落ちて来てさぁ。
避けたけど痛いの何のって。
遥香、退院おめでとーーー』
ニカッと笑う理玖。



渚はフッと力が抜けた。


(この人の邪気の無さ…………、
また救われちゃった)


しかもタイミングが良すぎる。


渚は誰にも言わずに退院して、
新しく借りたアパートに帰るつもりだった。



そんな日に怪我をしてやってくる理玖。


よく見ると顔にも傷があった。


『早瀬、あなた顔に擦り傷まであるわよ?
相変わらずね』




『あー、そうなんだ?
結構固いのが落ちてきたからなぁ。
とりあえず左脚だけ診てくれない?』


毬佳が「はいはい。入って」と溜息をついた。

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