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奈落の向こう側
第1章 妻の失踪
私は出張が多く、月の内、半数は
家に帰って来ません。
それがいけなかったのかどうかは
分かりませんが私たち夫婦の心の隙間に
他人が入る余地があったのでしょうか。
ある日、それは金曜日でした。
夜遅く帰宅した我が家は人気がなく
ひっそりと静まり返っていたのです。
5階建てのマンションの最上階に
私たちの愛の巣はありました。
暗がりの中、照明のスイッチを点けると
ダイニングテーブルの上に妻の携帯電話と
一通の封書と書置きがありました。
私は慌てて書置きを手に取り読んでみると
信じられない文字列が目に飛び込んで
来たのです。
家に帰って来ません。
それがいけなかったのかどうかは
分かりませんが私たち夫婦の心の隙間に
他人が入る余地があったのでしょうか。
ある日、それは金曜日でした。
夜遅く帰宅した我が家は人気がなく
ひっそりと静まり返っていたのです。
5階建てのマンションの最上階に
私たちの愛の巣はありました。
暗がりの中、照明のスイッチを点けると
ダイニングテーブルの上に妻の携帯電話と
一通の封書と書置きがありました。
私は慌てて書置きを手に取り読んでみると
信じられない文字列が目に飛び込んで
来たのです。