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山田雪江のフロント日記
第2章 飲み仲間・雪江さん
「あ~来た来た!流花ちゃんなに飲む?ビールでいいわね?」
なに飲む?って一応選択肢があることを示しておきながら
ビールとすでに選択されている。
「あ、はい、もちろんビールで」
私の返事と雪江さんが店員さんに手をあげるタイミングはほぼ同時。
すぐにやって来たお店のにいちゃんは、
がっしりとしたスポーツマンタイプの体つき。
注文を取ってカウンターへ戻る後姿を眺めながら、
「私のタイプだわぁ!」と雪江さんはうへへと笑う。
「そっか、雪江さんがっしりタイプが好きなんですもんね」
雪江さんの彼氏も写真を見る限りガッシリとしたいい体格。
私はどちらかというとほっそりが好みだが、
これまた実際はうまいこといかない。
まぁそれはさておき・・
「さぁ、今日の雪江さんのおもしろい話は?もう聞いちゃった?」
雪江さんの隣りと私の隣りに座る、ウサぴょんとヤマりんに
交互に視線を送ると、2人は顔を見合わせブハーっと吹き出した。