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電動人形
第41章 終点
【次は○○駅〜○○駅〜、当車両は次の○○駅が終点で回送となります。
このまま車庫に入りますのでご乗車いただけません。この先へお越しのお客様は降りたホーム○番線でお乗り換えください。】
車内アナウンスが終点を告げる。
ドサッ…
主を気取っていた男が、ボクの隣に崩れ落ちる。
「何だったんだ?」
「終わったんですよ。」
初老の男性が答える。
「本当の主は降りて隣の車両に乗っていたんですね。」
ボクも放心状態で呟いた。
「そのようですね。」
また初老の男性が答えた。
「極上の瞬間って何なんだ?」
「それは二人にしかわからないのではないでしょうか。
あなたはその一歩手前まで、味わったじゃないですか。」
「確かに、
でも、その先があるのか…」
このまま車庫に入りますのでご乗車いただけません。この先へお越しのお客様は降りたホーム○番線でお乗り換えください。】
車内アナウンスが終点を告げる。
ドサッ…
主を気取っていた男が、ボクの隣に崩れ落ちる。
「何だったんだ?」
「終わったんですよ。」
初老の男性が答える。
「本当の主は降りて隣の車両に乗っていたんですね。」
ボクも放心状態で呟いた。
「そのようですね。」
また初老の男性が答えた。
「極上の瞬間って何なんだ?」
「それは二人にしかわからないのではないでしょうか。
あなたはその一歩手前まで、味わったじゃないですか。」
「確かに、
でも、その先があるのか…」