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電動人形
第14章 持っている性質
黒ずくめの男が降りて、車内は日常を取り戻したように思った。
しかし、男にぶつかられた反対を向いている客までもが女性に興味を示していた。
黒ずくめの男と目を合わせ、札を見せつけられた左側の男が行動を起こす。
40代のその男が揺れによろめいたフリをして女性に声を掛ける。
しかし女性は聞こえないのか無視しているのか、反応がなかった。
その後、自然を装って女性の体に触れ始めた。
手が後ろに回り、お尻を触っている。
痴漢だ。
女性は震えながら堪えていた。
黒ずくめの男が下げた札に何が書かれているのだろうか。
だからといって、女性を好きにしていい訳じゃない。
でもボクはその男を止める勇気がなかった。
ボクは元々人との関わりを嫌う。
見ず知らずの男を注意する事なんて無理だ。
ボクはスマホを弄りながら、チラチラと男の様子を窺い、男を睨むのが精一杯だった。
しかし、男にぶつかられた反対を向いている客までもが女性に興味を示していた。
黒ずくめの男と目を合わせ、札を見せつけられた左側の男が行動を起こす。
40代のその男が揺れによろめいたフリをして女性に声を掛ける。
しかし女性は聞こえないのか無視しているのか、反応がなかった。
その後、自然を装って女性の体に触れ始めた。
手が後ろに回り、お尻を触っている。
痴漢だ。
女性は震えながら堪えていた。
黒ずくめの男が下げた札に何が書かれているのだろうか。
だからといって、女性を好きにしていい訳じゃない。
でもボクはその男を止める勇気がなかった。
ボクは元々人との関わりを嫌う。
見ず知らずの男を注意する事なんて無理だ。
ボクはスマホを弄りながら、チラチラと男の様子を窺い、男を睨むのが精一杯だった。