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第14章 翔大のお願い

｢これに出るのに、相手がいないとﾀﾞﾒなんだ。｣

｢えっ？｣

｢俺さ、知っての通り彼女いないし、可愛い女友達も桜音しかいなくてさ。｣

｢…で？｣

｢悪いんだけど、俺の恋人役で一緒に出てくれないか？｣

｢うーん…。｣


さすがに返事に困った。

だって、読者ﾓﾃﾞﾙとはいえ、この雑誌がﾓﾃﾞﾙの雑誌だから。

来騎や輝愛が見たら何か言うに決まってる。

内緒にしてても、ﾊﾞﾚる確率は高いし。


｢お願いだよ。こんなﾁｬﾝｽなかなかないだろ。頼むよ。｣


翔大がそう言う気持ちもわかる。

この雑誌は今、若者中心に勢いがある雑誌で、ここで目に留まれば、幅は広がる。

絶好のﾁｬﾝｽだってのは、よくわかる。

確かに翔大は、ｲｹﾒﾝだしもしかしたら、どこからか声がかかるかもしれない。

友達の翔大の夢も叶えてあげたい。