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ハツコイ♥アゲイン
第15章 ハツコイ♥アゲイン
─── 届いたかな
私の素直な想い
小さな決意
少しでも伝わったらいいなって、心からそう願った……
……その時
「……!」
視界から、景色が消えて
右手を引かれた瞬間
大きな両腕にふわっと包まれた。
「………」
顔を動かそうとしても、身動き出来ないくらい
トクトクと伝わる胸の音。
「……陽、向」
……温もりだけは感じられるけど
頭が真っ白で、何も考えられない
「なんで……抱きしめる、の」
「……」
「……どうして、腕、震えてるの……?」
放心状態で、ポツリと聞いた私だけど
……って
あ、そっか……
「ごめんね。恥ずかしいよね。
こんな人がいっぱいいる所で…」
「好きだから」
さらに強く引き寄せられて
耳の後ろで、陽向の声が響いた。
「好きだからだよ、胡桃」