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ハツコイ♥アゲイン
第15章 ハツコイ♥アゲイン
── スペインの真夏の太陽
夕陽が照らす、彼の顔はあまりにも美しい。
私が高校生で、貴方が大学生だったあの頃
同じ光景がフラッシュバックしたけど
自分の気持ちが分からなくて、戸惑っていた当時の私
初めて恋に落ちた9年前の私には
こんな未来が待っているなんて
想像すらできなかったことだろう。
「……どうして、離れたくないの?」
込み上げてくる嬉しさと、楽しさ
愛しい彼の手を握り返して、ワザと上目遣いで続ける。
……5歳歳上の貴方が、私に告げた言葉。
「 “ つまり、私に惚れたんでしょ? ” 」
「……!!」
「 “ だから、私のこと好きなんでしょ? ” 」
じりじりと詰め寄ると、陽向が一歩足を後ろに引いた。
それでも繋いだ手は離さない。
「……てめぇ、調子乗ってんな…」
「だって私がそうなんだもの」
「……!」
「同じキモチ……ううん、それ以上。
初恋の時よりも、もっともっと陽向が好き」