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ハツコイ♥アゲイン
第3章 再会トラップ
「ど、どんな字を書くんですか?」
「太陽の陽に、向かうで陽向。
漢字だけ見て、よく “ ひなた ” って間違えられるけどな」
「そ、そう、なんですか……っ///」
「あんたは? 名前なんつーの?」
「え、えっと……」
……会話してる友達の呂律が回っていない。
名前を聞かれただけなのに、もうこれ以上喋れませんって感じで
テーブルの下で、隣りの保母さんの膝を必死に叩きまくってる……
……それが見える私も、つまり正面に目を向けられない。
「陽向、勝手に進めるな。
つーかもう全員自己紹介終わってるから」
溜息をついた幹事が、その男に座るように促した。
「彰に何か理由があるとはいえ大遅刻したんだ、まずはお前がちゃんと皆に挨拶しろよ」
「はいはい、相変わらずIT野郎は硬ぇな」
「~~お前が緩いんだろーが!」
「怒るなって。
数年ぶりに訪れた、感動の再会なんだから」