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starlight kiss
第16章 偽りの嘘と惑う心
「秋人。ごめんね?先に行くね?」
「姫紗…」

引き留めるように後ろから抱きしめた秋人は耳元でささやいた。

「俺…ずっと傍にいるから。」
「ありがと…じゃぁ…私……ッ」

そうして腕をすり抜けると控え室を後にした姫紗。残った秋人はどことなく寂しいと言うよりも落ち着かずに、胸騒ぎを感じていた。

何かが起こる…

何だ…この気持ちは…

今すぐ追いかけて痛みの意味を知りたい…

姫紗と一緒ならば痛みも優しさに変えることが出来る…

その自身の中心を支配する姫紗が…

居なくなりそうな…

包み込んでいたはずの腕から消えていくような…

そんな気持ちが心を侵していった。
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