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第14章 2月、3月

ネックレスをプレゼント用にラッピングしてもらい、俺は百貨店を出た。そのまま会社に行って、ロッカーの中に紙袋をしまう。鍵を閉めてすぐに会社を出た。

今年のホワイトデーは土曜日だ。
会社の人たちは金曜に渡すとして美桜は…会って直接渡したいな…
かと言って俺が美桜の家に行くってのも違うし…行ったとしても美桜みたいに部屋で待ってるなんてことはできない。せいぜいリビング止まりだ。朋ちゃんの前で渡すのも気恥ずかしい。
…ウチに取りに来いってのもなんか違うし、こないだみたいな邪魔が入らないとも限らん…
美桜にSNSメッセージを送る。

『14日の土曜、空いてるか？』

どうかした？という文字と不思議なキャラクターがポヨンポヨンと弾むスタンプが返ってきた。コレ、今の女子高生に人気のあるキャラなのか？ドコがカワイイのかさっぱり判らんが…ジェネレーションギャップってヤツか⁉︎

『チョコのお返し渡したいから、どっか行くか、と思って。』

返事はメッセージでなく、電話がかかってきた。

「晃兄！デート？デートなの？」

改めて言われると恥ずかしい…そうだ、どっかって…ドコ行きゃいいんだよ…