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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第2章 藤堂建築アトリエ事務所
「カフェでは本当に失礼しました」
やっぱり、そういうことよね。
「それに関しては構わないと言いましたから。それより──…」
カフェで会った男──否、初対面の私を鼻で笑った男が、何故ここにいるのかしら。
「──…ご用件は?」
まさか他人の職場に押しかけてまでわざわざ馬鹿にしにきたの?そんなに暇ならバイトでもしなさい雇ってあげるから。
…というのは冗談として
まぁ相手の正体が掴めていない以上、それなりに丁寧な対応をしなければ。
ただ、事務所の奥へ案内しようとしていた手は
自然と下りてしまったけれど。
「僕は歓迎されていないんですね」
「……?」
「初日から、いきなり寂しい…」
「…っ…歓迎もなにも」
ちょっと待ちなさい。
別に私は君を苛めているわけじゃないわ。
「──おお、葉川くんじゃないか」
「…!? 藤堂さん…っ」
どうも会話が成り立たないこの相手に手こずっていると、新しいシャツに着替えた藤堂さんが別室から飛び出してきた。