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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第9章 詫びのしるし
これがラストスパート。
手の動きをより速く──大胆に変えると、葉川くんは眉間にシワを寄せて目を細めた。
「…ッ─…」
喘ぎ声だけは意地でも出さないと決めているらしく、喉ぼとけだけが彼の首で大きく上下している。
…ああ、何故かしらね。
今すぐその喉ぼとけに…噛み付きたくなる。
人目もはばからず思う存分に襲って、葉川くんを喘がせたくなる。
『 ──…先輩はSですか? 』
葉川くんに聞かれた時はバカじゃないのと思ったけれど、自分にはこんな性癖があったのかしら。
性癖……
でも、それにしては
今まで付き合ってきた男たちには、こんな感情を抱くことなんてなかった。
声を出させたい
プライドを砕きたい
こんなふうに思ったのは君だけ…。
“ 私……楽しんでる……のよね ”
しっかりちゃっかり、楽しんでる。
これは単なる性癖とは違う。
何もかもゼンブ、葉川くんのせいなんだわ。