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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第3章 たらしな新人くん
「改めまして。葉川 瞬( ハガワ シュン )です」
「ええ、よろしく」
彼の握手に応じて私も手を出した。
軽く握って、まぁ常識的なタイミングで離そうとすると…
グッ...
「……っ」
手を引けないように、強く握られた。
驚いた私は手元に視線を落とした後、何のつもりかとこの新人くんに目で問いかけた。
じっと…
互いに見つめ合う。
「これからよろしくね。期待しているわ」
聞こえなかったのかもしれないから、試しにもう一度言ってみた。
しかし相手は微笑むだけで。
「精一杯、頑張らせて頂きます」
まだ…手を離さない。
“ こいつ…… ”
溜め息でもつけば離すだろうか。
いや、初対面の挨拶で、さすがにそれは印象が悪いわね。
これから同僚として共に働く仲間。仲たがいするには早すぎる。