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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第16章 汗と横顔
──…
あの祝賀会の日から1週間、私は葉川くんと一緒にSAコンペの案を作り込んだ。
けっこう余裕を持たせて取り組んできたつもりだったのに、直前に細かい修正を何度かしたために、結局はギリギリになってしまった。
ちなみに最終案は、葉川くんが考えたプランを採用した。
細長い敷地に沿わせて売り場から長い屋根を水平に伸ばし、その下にテーブルセットや足湯スペースを設けてある。
そうすることで売り場と駐車場が分断されるのを避けただけでなくて、夕暮れ時になると、足湯の湯気が夕日で浮かび上がり、背後の山脈といい絵を作ってくれる筈だ。
提出した完成予想図も、綺麗な外観になっていたと思う。
データも無事に先方に送り
私たちは仕事をやり終えた爽快感にひたっていられる予定だった。
…その、予定だった。