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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第21章 終章 ~ この身勝手な小悪魔と
「季里さんが好きな……もつ、ですよね。美味しい店を知っているのでお連れします」
顔が近いから声も近い。
それに…ああ、この前教えた私の好物をちゃんと覚えていたのね。
「それは嬉しいけど」
「……」
「──…君の…好きな食べ物は何なの?」
「この雰囲気でそれを聞きますか?」
自分のデスクと、彼との間に挟まれる。
葉川くんが若干腰を曲げてデスクに両手を付いたから、私たちの目高は同じ──。
...チュ
「答えなんて…ひとつしかありませんよね?
いま、目の前に──…」
「…// …そういうセリフ、恥ずかしくないの」
「恥ずかしさなんて微塵もありませんが。ただこれを言うと照れた季里さんに突き飛ばされる危険があるので、最後まで言わないでおきます」
「賢明…ね…っ」
また唇が重なる。
キスのあわいで、葉川くんの香水の匂いが香った。