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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第22章 "罠"


屯所ー



夜、相変わらず総司と一緒の布団に寝ていた瑠衣は、月詠=華因の内なる声で目が覚めた。


(なんだ?
随分切羽詰まった様子だが??)


総司を起こさない様に半身だけ起こし、華因の声に耳をすませる。


((すみません、敵方の罠に引っかかってしまいました))

すまなそうな華因の声、何時ものふざけた雰囲気はまるで無い。


((とりあえず落ち着け、華因一体何があった??))

((あぁ、先程あった事を送ります))

瑠衣と華因は繋がっている、だから簡単に華因が見た事、聞いた事、感じた事全て瑠衣も見る事が出来る。

華因から淡崎との経緯が流れ込んで来る。


(・・・・・・・・・・)


暫くそのやり取りを見て、瑠衣は考え込む……


随分派手な仕掛け方をして来たもんだ…
予想だが、華因をただの遊女としか思っていない、そんな行動…
欲しいのは、華因が持つ豊富な人脈、其処に目的がある‥あの男もそう言っていた。

ただ、相手が月詠‥華因だとは考えずにだが……


((このままあの男の好きにさせます??))

((目的が総司と自分ならば、逆に此方から罠を掛けられるかも知れない、華因辛いだろうけどお願い出来るか?))

華‥月詠を使おうとしてるのならば、逆に此方が利用してやるまでだ。


((兎に角バレない程度にやります))

((…うん頼んだ…))

其処で華因との話は切れてしまう・・・



(淡崎と言ったか、あの男…)


あの目には見覚えがある…
笑う様で笑っていない嫌な瞳‥この間の忍の目そっくりだ。

口調は違うが、そんな物は幾らでも変えられる…
何より雰囲気というか気配が全く同じだ…

自分達じゃあるまいし、普通の人間が完全に気配を変える事は出来ない。

全ての可能性的に考えて、多分それで当たりだろう…

では、何故そんな回りくどい事をする?

其処が読めない…

何故だ何故……



「ん…
…瑠…衣?」

布団の中から総司の手が伸び、瑠衣の腰辺りを包み込む。

「総司?
ごめんなさい、起こしちゃったね…」

「いえ…
何か有りましたか?」

瑠衣はもう一度布団に潜り、総司の胸にその顔を埋めた。


「総司、意外に早くあの忍に罠を作れそうです…」
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