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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第3章 つわりの洗礼
「うえっ…ぷ…。」
それは突然やって来た。朝起きた時から胃の周囲が湧き上がるような不快感。重い体をゆっくりと起こすと小鳥遊は冬の隣で静かな寝息を立てていた。
…なにこの気持ち悪さは?
忙しいと言いつつも、どんなに疲れていても病院には泊らず、家に戻って来て隣で寝てくれていた。小鳥遊なりに冬を心配していることが良く分かった。彫の深いヨーロピアン的な顔立ちをした小鳥遊の顔に暫し見惚れた。
…お腹空き過ぎかな。
小鳥遊を起こさないように静かにベッドを抜け出した。顔を洗って、キッチンへ歩いていくとだんだんと不快感が増殖してきた。シンクで何度か嘔吐していると春が起きていた。
「良いわよ寝てて。ちょっと窓を開けてあげる。」
春は笑いながら、まだ寒い外の空気と入れ変えた。春は初めての孫が出来た事をとても喜び、冬の家に入り浸っていた。大袈裟だと冬は嫌な顔をしていたが、お守り役の春が居てくれるので、小鳥遊も今泉も安心だった。
「お腹空いてるのに…。」
はぁと洗面所のシンクの縁に手をつき、深いため息をついた。お腹なんて全然出てないのに,悪阻の訪れで胎児たちは存在を主張していた。
「食べられるものを食べて、無理しなくても良いのよ。」
春がヨーグルトを手渡すと冬は寒い窓の近くでそれを食べた。
「こんなに突然来るものなの?悪阻って。朝気持ち悪くて目が覚めるなんて人生初よ。でもちょっと落ち着いたかも。」
出来るだけ口で呼吸をするようにしながら配膳を始めた頃に,今泉が起きてきた。
「トーコさんおはよう♪なんか寒いね。」
身震いをしながら寝室から出て来た。
「冬のつわりが始まっちゃったのよ。」
いつもの様に今泉に抱きしめられ、何気なくされたキス。
今泉の甘いフローラル系の香水の香りが鼻に届いた瞬間だった。
―――嘔吐。
それは突然やって来た。朝起きた時から胃の周囲が湧き上がるような不快感。重い体をゆっくりと起こすと小鳥遊は冬の隣で静かな寝息を立てていた。
…なにこの気持ち悪さは?
忙しいと言いつつも、どんなに疲れていても病院には泊らず、家に戻って来て隣で寝てくれていた。小鳥遊なりに冬を心配していることが良く分かった。彫の深いヨーロピアン的な顔立ちをした小鳥遊の顔に暫し見惚れた。
…お腹空き過ぎかな。
小鳥遊を起こさないように静かにベッドを抜け出した。顔を洗って、キッチンへ歩いていくとだんだんと不快感が増殖してきた。シンクで何度か嘔吐していると春が起きていた。
「良いわよ寝てて。ちょっと窓を開けてあげる。」
春は笑いながら、まだ寒い外の空気と入れ変えた。春は初めての孫が出来た事をとても喜び、冬の家に入り浸っていた。大袈裟だと冬は嫌な顔をしていたが、お守り役の春が居てくれるので、小鳥遊も今泉も安心だった。
「お腹空いてるのに…。」
はぁと洗面所のシンクの縁に手をつき、深いため息をついた。お腹なんて全然出てないのに,悪阻の訪れで胎児たちは存在を主張していた。
「食べられるものを食べて、無理しなくても良いのよ。」
春がヨーグルトを手渡すと冬は寒い窓の近くでそれを食べた。
「こんなに突然来るものなの?悪阻って。朝気持ち悪くて目が覚めるなんて人生初よ。でもちょっと落ち着いたかも。」
出来るだけ口で呼吸をするようにしながら配膳を始めた頃に,今泉が起きてきた。
「トーコさんおはよう♪なんか寒いね。」
身震いをしながら寝室から出て来た。
「冬のつわりが始まっちゃったのよ。」
いつもの様に今泉に抱きしめられ、何気なくされたキス。
今泉の甘いフローラル系の香水の香りが鼻に届いた瞬間だった。
―――嘔吐。