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淳、光と闇
第29章 省吾の入院

省吾は満足そうに結花を見ながら
「あのな…結花さん、
失礼かと思ったが…
さっき詰所の中を拝見させて貰った。
君達を咤していた看護師さんは…」
「あ、はい…
美紀さんです。
副看護師長さんで若手の育成係りも
兼ねております。」
「そうか…そうか…
しかしな、わしの目から見ると…
あの看護師は厳しすぎないかな?」
「そうで…しょうか…??」
結花がどうしてと言う目で省吾を見ている。
「あのな…余計な事かもしれないが…
あの美紀という看護師からは
鬼気迫るものを感じた。
しかし、厳しいだけでは…」
「省吾様…
違いますよ…」
「違うとな?」
「はい、美紀さんは確かに厳しいかもしれませんが…
厳しさの倍は…優しいのです…」
「なんと?」
結花は省吾を詰所の近くのソファーに招いた。
「あのですね…
美紀さんはああやって厳しくする事で…
自分へも戒めをしているのです。
ここ、病院は病気や怪我を治す為に
多くの患者さんが入院しています。
患者さんは普通の生活に戻ろうと
必死になっています。
そして私たち看護師はそのお手伝いをしますが…
時として私たちの判断が患者さんの
生死を分けることもあります。
それはいつ起こるか分からない…
美紀さんはああやって…
私たちを叱咤することで気を引き締めて
間違った判断を私達がしないように…
悲しい結果を招いて私達が後悔しないように
いつも目を配っています。
省吾様…
美紀さんは…お仕事が終わった後…
詰所の奥で一人泣いているんです。
厳しくしないとやっていけない世界。
もっと優しく…もっと穏やかに出来ればいい。
でも、失敗は許されない命を預かる仕事と立場。
そのはざまの中で美紀さんはいつも
葛藤して自分を責めて泣いているんです…
私達看護師は…
美紀さんがいるからこそ高度の看護を
患者さんにしてあげれるのですよ。
「あのな…結花さん、
失礼かと思ったが…
さっき詰所の中を拝見させて貰った。
君達を咤していた看護師さんは…」
「あ、はい…
美紀さんです。
副看護師長さんで若手の育成係りも
兼ねております。」
「そうか…そうか…
しかしな、わしの目から見ると…
あの看護師は厳しすぎないかな?」
「そうで…しょうか…??」
結花がどうしてと言う目で省吾を見ている。
「あのな…余計な事かもしれないが…
あの美紀という看護師からは
鬼気迫るものを感じた。
しかし、厳しいだけでは…」
「省吾様…
違いますよ…」
「違うとな?」
「はい、美紀さんは確かに厳しいかもしれませんが…
厳しさの倍は…優しいのです…」
「なんと?」
結花は省吾を詰所の近くのソファーに招いた。
「あのですね…
美紀さんはああやって厳しくする事で…
自分へも戒めをしているのです。
ここ、病院は病気や怪我を治す為に
多くの患者さんが入院しています。
患者さんは普通の生活に戻ろうと
必死になっています。
そして私たち看護師はそのお手伝いをしますが…
時として私たちの判断が患者さんの
生死を分けることもあります。
それはいつ起こるか分からない…
美紀さんはああやって…
私たちを叱咤することで気を引き締めて
間違った判断を私達がしないように…
悲しい結果を招いて私達が後悔しないように
いつも目を配っています。
省吾様…
美紀さんは…お仕事が終わった後…
詰所の奥で一人泣いているんです。
厳しくしないとやっていけない世界。
もっと優しく…もっと穏やかに出来ればいい。
でも、失敗は許されない命を預かる仕事と立場。
そのはざまの中で美紀さんはいつも
葛藤して自分を責めて泣いているんです…
私達看護師は…
美紀さんがいるからこそ高度の看護を
患者さんにしてあげれるのですよ。

