この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あの人
第1章 スキーの夜のこと
あの人、つまり俺には妻がいる。家庭には何の不満もない。そして彼女にも旦那と家庭があり順風満帆な生活を送っている。
俺と彼女は出会うのが遅すぎた。結婚したばかり25歳の彼女と、結婚して5年の32歳の俺だ。
共通の友達を介して出会い、いまでは双方の家族で一緒に
旅行をしたり、友達グループで遊びに行ったりしている。
今日は友達グループで一泊のスキー旅行。
俺の妻は仕事で来れなかったが、彼女と彼女の旦那、他に男二人に女一人、そして俺の六人で、旅館の和室に泊まっている。
頭を向け合い、3対3で並べられた布団に、彼女と旦那は隣同士で寝ている。俺の頭と彼女の頭が向き合っている。他の三人はどこで寝てたか覚えていない。スキーで疲れはて、ぐっすり眠っていたことは間違いないが。
0時に皆が眠り、1時間ほどたった。大好きな彼女の顔まで1m未満と思うと、俺は興奮して眠れなかった。彼女も同じだろう。
この距離なら、彼女の吐息も聞こえるし、体の動き、体温、考えていることまで分かる。俺たちはそれくらい愛し合っている。
そんなことを考えていたら、彼女の鼓動が高鳴り、彼女の気持ちが洪水のように俺の意識に流れ込んできたんだ…。
俺と彼女は出会うのが遅すぎた。結婚したばかり25歳の彼女と、結婚して5年の32歳の俺だ。
共通の友達を介して出会い、いまでは双方の家族で一緒に
旅行をしたり、友達グループで遊びに行ったりしている。
今日は友達グループで一泊のスキー旅行。
俺の妻は仕事で来れなかったが、彼女と彼女の旦那、他に男二人に女一人、そして俺の六人で、旅館の和室に泊まっている。
頭を向け合い、3対3で並べられた布団に、彼女と旦那は隣同士で寝ている。俺の頭と彼女の頭が向き合っている。他の三人はどこで寝てたか覚えていない。スキーで疲れはて、ぐっすり眠っていたことは間違いないが。
0時に皆が眠り、1時間ほどたった。大好きな彼女の顔まで1m未満と思うと、俺は興奮して眠れなかった。彼女も同じだろう。
この距離なら、彼女の吐息も聞こえるし、体の動き、体温、考えていることまで分かる。俺たちはそれくらい愛し合っている。
そんなことを考えていたら、彼女の鼓動が高鳴り、彼女の気持ちが洪水のように俺の意識に流れ込んできたんだ…。