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結花の御主人様
第19章 不良と結花

「それって?」
「あいつは酒を飲んでそれで
悪さをした事はありません。
それにあいつは夜学へ通って
工事現場で立派に働いているのです。
あいつが稼いだ金で酒を買うのを
私は認めています。」
「そうですか…
それで健君に何処へ行けば会えますか?」
「そうですね…
喫茶店の蘭に行けば会えると思います。」
「わかりました。
有難う御主人…」
「結花様、健は決して
悪者ではありませんよ。
その辺を汲んでやってください。」
太は結花に頭を下げた。
「分りました。」
結花は喫茶蘭に着いて中に入ると
ボックス席に健が一人コーヒーを飲んで
煙草を吸っていた。
「あ、いたいた…」
マスターのムールが結花を見つけ
「これはこれは…
結花様、今日はお一人ですか?」
「はい、マスター
あの、健君に用が合って来たのです。」
「健に?あそこにいますよ。」
結花は健に
「ここ、良いかしら?」
健は結花の姿を見ると
「勝手に座れば?」
と知らん顔。
「まぁ…」
「健君…貴方はどうして
人に対してそんな態度を取るわけ?」
じっと健を睨む結花。
「叔母さんには関係ないだろう?
それに俺に何の用だ?」

