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果てのない海に呑まれて
第14章 契り夜



最後に大きく身体を震わせ、リリアは果てた



「…リリア……」

「……」

「……リリア?」



返事がないのを不審に思ってレオンはリリアの顔を覗き込む

彼女は絶頂を迎えてとろんとした目で彼を見つめ返した



「そんなに良かったのか?」

「…ん……」

「リリア?……まさか、眠いのか?」



目を閉じそうになりながらリリアは小さく頷く



“……”



レオンは猛る自身を感じながらため息をついた



「…仕方がないか……」



散々泣いて、啼かされて−−−

疲れ切ってしまったのだろう



レオンはリリアの隣に横になると微睡む彼女の髪をそっと撫でた



「リリア……最後によく聞け」

「な……に」

「この屋敷にいればジェーンに会うことも話をすることもあるだろう。それは仕方のないことだ。

だがもし…もし何か少しでも嫌だと思うことがあった時は、何かあった時は迷わず私を喚べ。必ず行く」

「ぅ…ん……」

「おい、本当に分かったのか?

私が迫った時はすぐにミゲルの名を呼んだくせに……」

「レオン…うるさい……」



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